第19回 眼炎症セミナー

第19回眼炎症セミナーに参加して参りました。特別講演⒈は杏林大学医学部眼科学教室准教授の慶野 博先生による「ぶどう膜炎の薬物療法アップデート」という演題で講演が行われました。ぶどう膜炎とは眼内に炎症を生じる疾患です。なかでも、ベーチェット病など強い炎症発作を繰り返す難治性の疾患は失明に至ることもあります。

以前はステロイドや免疫抑制薬が主な治療法でしたが、効果に乏しいこともあり、治療に難渋していましたが、10年ほど前から生物学的製剤と言われる炎症物質に対して人工的に作られた抗体による治療が可能になり、視力予後が劇的に改善しました。本講演では治療の経過や評価についての説明を聞くことができました。

特別講演⒉は大阪大学医学部医学系研究科保健学専攻生体情報科学講座教授の辻川 元一先生による「加齢黄斑変性初期病変の解析」という演題で講演が行われました。加齢黄斑変性は網膜色素上皮というところに老廃物が蓄積し、出血や腫れにより視力が下がる疾患です。

加齢や喫煙、ブルーライトなどの環境要因が発症の原因になりますが、遺伝子の異常という遺伝要因による細胞死が関与しているのではないかという別の観点からのお話を聞くことができ、基礎研究の面白さを再認識することができました。